受信メールを開くとなぜか宛先がよくわからない「undisclosed-recipients:;」となっているメールを見かけることがあります。
この「undisclosed-recipients:;」とは一体どういう意味を表しているのでしょうか?
「undisclosed-recipients:;」はじっさいに存在する宛先名ではありません。これは、メール送信時にToやCcに一切メールアドレスが設定されておらず、Bccにのみメールアドレスが設定されていた場合に発生する現象です。
To・Ccにメールアドレスが設定されていたら誰かしらのメールアドレスは表示されます。
ですが、Bccに設定されたメールアドレスはほかの受信者に知られないように隠す必要があるため、メールサーバー到達時に消去されます。
Bccに設定されたメールアドレスが消去された状態で、メールサーバーからメールが送られてくるので受信時には送信先メールアドレスが残らないのです。
なので、To・Ccにメールアドレスが設定されていない、唯一設定されたBccのメールアドレスはサーバー側で消去されているという状態に陥ると、一体誰に対して送信されたのかわからない受信者不明状態になるのです。
「undisclosed-recipients:;」は翻訳すると「受信者不明」と表すため、誰に送信されたのかを表す情報が残っていないメールは、宛先が「undisclosed-recipients:;」となるのです。
普通のメールの使用方法であればBCCのみで送信することはめったにないですが、フィッシングメールなどの迷惑メールに分類されるメールはBccに大量のメールアドレスを入れて送信する場合があります。
なので、宛先が「undisclosed-recipients:;」になっているメールはちょっと警戒した方がいいかもしれません。
また、「undisclosed-recipients:;」は、特定のメールソフトのみ限らず、GmailやAppleのメール・楽天モバイルなど関係なく発生するメールの仕様ですので、覚えておくと良いと思います。